活動&報告

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富士地域労福協「福祉とくらしのセミナー」 2018

2018年11月12日に富士地域労福協主催「福祉とくらしのセミナー」を開催しました。今年度は早稲田大学・山梨大学名誉教授の生物学者、池田清彦氏を招いて富士ロゼシアターで講演をいただきました。

池田清彦氏は、ホンマでっかTVなどでもおなじみの先生で、生物学のみならず、幅広い分野に関する著書をお持ちで、新聞・雑誌・TVなどでも活躍中のおもしろ先生です。事前のお問い合わせも多く、チケットは早々に配布終了となりました。会場の小ホールは満員となり先生の人気の高さが伺えます。

講演は「がんばらない生き方」と題して、軽妙なトークで会場を楽しませていただきました。開始早々「医者の言うことを聞くな」「医者に行くから死ぬ、行かない方がいい」という持論が展開され、会場の皆さんは驚いていらっしゃいました。自分の体は自分が一番よく知っていて、今までに経験したことのない痛みの時に病院に行けばいい。なんでもないときに行ってもしょうがないと、15年間健康診断に行っていないという先生の言葉には説得力がありました。また、世界最高齢の121歳で亡くなった方は117歳の時に禁煙をしたというエピソードも会場の笑いを誘いました。

また、ストレスを溜めないために、好きなことや得意なことをやり、嫌いなことはやらなければいい。自分ができることは引き受け、引き受けたことは頑張ってやり遂げる。という言葉も先生が心掛けているということで、とても印象的でした。

人間の脳についてのお話では、記憶には短期記憶と長期記憶があり、短期記憶は寝ている時に整理され、その中で大事な記憶が長期記憶として保存される。長期記憶はなかなか忘れないが、年をとると引き出すことができなくなるというメカニズムを分かりやすくお話いただきました。脳内には海馬という記憶を司る器官があり、生まれつき海馬が大きな人と小さな人がいるそうで、海馬の小さな人が何時間勉強しても一定量以上は覚えられず、情報がこぼれていくだけであり時間の無駄遣い。一度寝て脳の中で整理をして長期記憶に保存しなければ記憶として残らないという興味深いお話もしていただきました。
年をとると海馬は小さくなり13歳がピークということで、大人になるに従い物忘れも多くなることは仕方のないことなのだと諦めがつきました(笑)
物忘れの解決策として、「大事なことは毎日思い出す。毎日使っていれば忘れない」という、秘策?を伝授していただきました。とても興味深く楽しいお話で、会場は始終笑いに包まれ、あっという間に時間が過ぎてしまいました。


最後に本セミナー開催に向けてご尽力いただきました役員の皆様や関係団体及び、ご後援いただきました各団体の皆様に厚くお礼申し上げます。